エージェントに「質の良い人」を紹介してもらうコツ~「はたらく」「採用」に選択肢を~

自社で長期活躍出来る人材を採用する方法 chanpoiの部屋

大手人材会社にて転職支援・採用支援をメインキャリアとして10年以上勤務。今まで300人以上の方の転職を支援&新卒採用面接官&500社以上の社長・役員・人事・現場などへの採用コンサル経験が有ります。特に地方で働きたい人には選択の幅を広げ、採用したい地場企業には採用するためのノウハウを提供し、採用が出来ずに事業が継続出来ない企業を減らす。世の中の採用・就職リテラシーを高め、自由に「はたらく」を選べるヒントになるような情報を提供していきます!

この記事でお役に立てるのはこんな方!

  1. 中途採用でエージェント(人材紹介サービス)を使っているが、なかなかピンとくる方が来ない
  2. エージェントにちゃんと欲しい人材を分かってもらえているか不安
  3. エージェントの中からどこをどういう基準で選べばよいか分からない


日々、様々な経営者や採用担当の方とお会いする中で、初めて人材紹介サービスをご利用される方がよく言われるコメントが「質の良い人をしっかり紹介してくださいね」「質の良い候補者の登録はありますか?」というものです。


当然どの企業様においても、高いお金を払ってエージェントを利用するのであれば、質の良い方に入ってきてもらわなければ困ります。
いきなり入ってきてトラブルを起こされたり、全く期待していたパフォーマンスが出せないなんてことがあると目も当てられません。


また、中途採用を長年エージェントを使っているものの、いつまで経っても良い方の紹介がない。
いつもエージェント担当者のピントがずれており、紹介があっても書類選考でお見送りになる方ばかりで面接に進まない。


この記事では、そんなことにならないようにするためにはどうすれば良いかという観点で解説します!

解決するための道筋はこれ!

大前提、「質が良い方」の前提は各会社によって定義が違います。


企業様に採用についてのお話をお伺いするとかなりの確率で開口一番「25歳~35歳くらいの男性で営業経験がある方がほしいです。同業界の方であればベストですが、異業界の方でも大丈夫です。あとは運転免許がないと困るので、そこは必須でお願いします。では、質の良い方のご紹介をお待ちしています。」となります。


エージェントも当然プロなので、「大体こういう人かな」という想定やイメージはついていることがほとんどだと思いますが、その企業様にとってベストな人材がどういう人かの把握は深い企業理解の上に成り立つものです。
そのため、下記の順序でエージェントと接してみると最初の工数はかかるものの、その後は自動的に「質の良い方」が入ってくるようになりますよ😄
そして、これを最初にしっかりやっておくと、その後に他の求人が出たときにも質が高い方の紹介が続く効果もあります!

是非エージェントの担当者を味方につけて、自身の代わりになるよう育ててみましょう!

  1. 採用要件からではなく、まずは会社のことをしっかりとエージェントに伝える
  2. 募集背景について詳細を伝える
  3. 今回採用したい人には何をやってもらいたいのか(ミッション)と仕事内容詳細を伝える
  4. 部署構成(人数、年齢層、社員の過去経歴、どんな人が活躍しているか)を伝える
  5. 過去にどんな人は会社に合わずに退職してしまったかを伝える

ここまで話していただければどういう方がターゲットになりそうか、かなり相互理解が進むと思います!
それでは一つずつ解説していきます!

  1. 採用要件からではなく、まずは会社のことをしっかりとエージェントに伝える

    エージェントがあなたの会社のために良い方を紹介しようと思うポイントの一つがエージェントの担当者自身が「この会社良いな」と思うことです。
    そのためには会社のことを理解してもらうことが重要になります。会社を理解してもらうために伝えると効果的なのは「会社の設立背景」「社長の経歴、お人柄」「現在の事業内容における売上構成比率」「今後の事業展開について」です。
    なぜこの会社はどういう想いで設立されて社長はどういう経歴でどういう性格の方なのか。そして今この会社はどこで売上が立っていて今後も事業としての成長性はありそうなのか。という過去から未来に向けてのストーリーがあると、非常にエージェントの理解が進み、高い協力が得られます。
  2. 募集背景について詳細を伝える

    これは非常に重要です。なぜ今回採用しなければならないのかという理由は絶対にどの企業様にもあるはずです。そこを解像度高く伝えることで、それだけで欲しいターゲットを伝えずともどんな人がいいか分かってしまうほどです。
    単に「増員」「欠員」だけではなく、なぜ増員することになったのか?業績好調なのであればどういう背景で業績が好調なのか。欠員補充なのであれば、何歳くらいのどういう立ち位置(役職)でどういう業務をやっていた方がいつごろ退職するのか(したのか)など詳細に伝えましょう。
  3. 今回採用したい人には何をやってもらいたいのか(ミッション)と仕事内容詳細を伝える

    勘の良いエージェントであれば、上記の募集背景を伝えたことでこの3の内容についても一定理解出来るものではありますが、この部分のヒアリングがないようであれば、しっかりと伝えましょう。例えば増員の募集背景が「〇〇地区での△△業界向けの商材の売上が非常に伸びているので、増員したい」ということであれば、ミッションは「△△業界向けの商品の販売拡大」となるはずです。そうなると、△△業界向けに営業をしていた方や△△業界に元々いた方、現在いる方などもターゲットになりますね。

    欠員補充の場合は、「35歳のリーダークラスの方が辞めてしまったが、このポジションには今若手で育ってきている方が次のリーダークラスになるため、その下に入ってもらえるような方が良い」という理由であれば、経験があまりなくてもしっかり育てる素地がある方をターゲットにしようという話になります。

    また、仕事内容の詳細についても、どこからどこまでの仕事を担ってもらうことになるのかは転職者に仕事を紹介する上で重要な情報となりますので、出来る限りしっかりと伝えると良いです。
  4. 部署構成(人数、年齢層、社員の過去経歴、どんな人が活躍しているか)を伝える

    ここが「質の良い方」の紹介があるかどうかの分かれ道になるところです。実際にどんな方が現在同じ部署で働いていて、どういう雰囲気で仕事をしているのかを伝えましょう。
    黙々と仕事をしている部署なのか、和気あいあいとした雰囲気なのか、どういうタイプの方がいるのかなど正確に伝わっていると、エージェントも候補者のイメージが非常につきます。
    同じ部署の方が中途採用で入った方であれば、過去はどういう会社・業界にいたのかなどのバックボーンも伝えると、どういう方が活躍しているのかが分かるので紹介がスムーズになります。
  5. 過去にどんな人は会社に合わずに退職してしまったかを伝える

    ここは出来る限りで大丈夫ですが、どういう性格や志向性の方が合わなかったのかを伝えておくとエージェントも「こういう方は駄目だ」という基準が出来、紹介の選定がしやすくなり、しっかりと事前に精査してくれます。

良いエージェントを選ぶためのコツ

会社によって理念やサービスポリシーなどの違いは当然ありますが、自社や他エージェントのコンサルタントの方々と接して思うのは、本当に会社ではなくその担当次第ということ。
人材業界は、業界特性上、一定ホスピタリティの高い方が働いているケースが多いので、人当たりの良い人やコミュニケーション能力が高い方は多い印象です。ただ、そういった方々が自社の採用を成功に導いてくれるかどうかは別です。初回の挨拶やヒアリングを受ける時などに下記の点を見ると良いでしょう。

・業界用語を出来る限り使わず、誰にでも分かる言葉で説明が出来ているか
・その担当者の目的は本当に自社を採用成功に導くことに主眼が置かれているか
・まずは自社について本当に知ろうとしてくれているか。自社や自社業界動向に興味・関心を持っているか
・すぐにターゲットの話に入らず、採用するに至った背景や会社の状況のヒアリングがされているか

特に新人コンサルタントに多いのですが、どうやったら推薦出来る人の数を増やすのかを重要視するあまり、採用ターゲットを広げることに一生懸命になるケースがあります。採用ターゲットを広げればその分紹介の数は増えることになりますが、その会社にとってベストなのは「紹介数を増やす」ではなく「ピンポイントで良い方を一人だけでも紹介する」ことであることがほとんどです。ベストターゲットの採用をすることではなく数に担保する方向に走ると、せっかく人材紹介を利用しても工数ばかりがかかりなかなか採用が上手く行かないということが発生します。
「自社が欲しい人材を採用するためにはどうしたら良いか?」という大目的に常に立ち返りながらコミュニケーションが取れるかどうかが良いエージェントを見極める方法の一つだと言えると思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
どうしても最初は少し手間がかかってしまいますが、最初にしっかりと話しておくと後から別求人を任せる際にもかなりスムーズに話が進み、担当の理解度も高い状態で紹介をしてもらえるので、自動的に「質の良い方」が来る可能性が高まります!

意外と求人のことは分かっているけど、会社のこととなると理解が出来てないエージェントも多数存在しています。本当に良い方を紹介してもらうためには、あなたの会社がどんな会社でどんなことを大切にしているのかからお話するのが、遠回りのような気もするかもしれませんが、案外採用成功の近道になりますので是非試してみてくださいね(^o^)

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